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新型DURA-ACE徹底解剖!!

2021年今年でシマノは創業100周年を迎え、それに伴いDURA-ACEがフルモデルチェンジを果たしました。今回のモデルチェンジで第10世代目となり、今作はDi2(電動シフト)のみの販売となり、セミワイヤレス化12速化を果たし、また一歩大きな進化を遂げた新型DURA-ACE

そして、今回のモデルチェンジでは今や主流となりつつある、油圧ディスクモデルと、リムブレーキのモデルが登場しました。

今回は前回のブログに続き、新型DURA-ACE R9200シリーズについてより掘り下げてお話ししたいと思います。

今回ご説明するのは以下の通りです。

①今回シマノが掲げたテーマ

②洗練されたコックピット

③シマノ史上最速のドライブレイン

④優れたブレーキコントロール

⑤パフォーマンスホイール

 

目次

①今回シマノが掲げたテーマ

 

「SCIENCE of SPEED」

たった数秒を削るために、多くの月日を費やしました。シマノはロードバイクテクノロジーとイノベーションの頂点である12速化を果たし、シマノ史上最速のドライブレインを実現。

「SPEED」を科学し、次世代へと進化。どのようなライドシーンであっても、洗練されたコンポーネントは常に最高のスピードが出せるように設計されています。

 

②洗練されたコックピット

サーボウェーブ・アクション・ブレーキテクノロジーを搭載した新しいブレーキレバーは、これまでにないモジュレーションとコントロールを実現します。

シマノ史上初となるセミワイヤレスシフティングにより、ハンドル周りをすっきりさせるとともに、最も速く、最も正確な変速を実現します。

今回のセミワイヤレス化では、STIレバーからリアディレイラーへ無線通信を行い、フロントディレイラーへ有線で指示を送る仕様になっています。リアディレイラーからバッテリー、フロントディレイラーへは有線接続となっております。

しかし従来通り、STIレバーとバッテリーをエレクトリックケーブルにて有線で接続することも可能で、その際はより長い時間稼働させることが可能となっております。

ST-R9270-R-shic219-primary_1_750_750

さらに、最先端素材を採用することで軽量化を実現するとともに、洗練されたエルゴノミクス設計により、最も要求の厳しい条件下でも快適性と高いコントロール性能を発揮してくれるように設計されています。

Di2の変速スイッチは押しやすいように下方に5.1mm伸ばしたことにより押しやすく。また、ドロップハンドルを握った状態からでも握りやすくなっています。

今まではグリップエリアは少し狭く作られていたため、握りこむと指同士が当たり圧迫されて、痛みなどを覚える方も少なくありませんでした。新しいDURA-ACEはグリップエリアの幅を4.6mm拡大されている為、指を三本入れても余裕をもって握ることができます。

Di2スイッチは押し間違いを防ぐためにオフセット量を増加。ドロップ部からのアクセスも向上

「グリップエリア」は4.6mm拡大され指3本が余裕をもって入るようになった

今現在、UCIルールで”スーパータック”など一部のエアロポジションが禁止され、ポジションが模索される中で、シマノはプロチームの意見を参考に、ブラケットポジションでエアロフォームが取りやすいよう配慮されています。

通常取付状態で、レバー上面のボリュームをUPさせ内側に倒れる事によりエルゴノミクスを追求しエアロポジションも取りやすい設計になっています。

ST-R9270を俯瞰した様子

リーチアジャストは従来のモデルよりも調整幅が広がり、より最適なレバーポジションに調整する事が可能となりました。

セミワイヤレスになったことにより、STIレバーもボタン電池式になりました。使用するボタン電池はCR1632で、電池の交換をしやすいように取付位置はレバー上面に設置してあります。電池の寿命は使用頻度にもよりますが、1.5~2年ほどです。

そして、E-TUBEアプリを使うことにより、簡単にボタン機能のカスタマイズが可能となっています。

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③シマノ史上最速のドライブレイン

ヒルクライムやスプリントであらゆる環境下においても、限界を超えたシマノ史上最速のコンポーネントがライダーの思い通りのシフティング可能とします。

今回のモデルチェンジで、最も注目されているセミワイヤレス化と、シマノ史上最速のシフティングそれに伴い変更した点などをご紹介します。

シマノ史上最速の変速フロント、リアディレイラー

リアディレイラー今回のモデルチェンで、頭脳と言ってもおかしくないほど、非常に重要な役割を果たしています。

フロントを変速させる場合でも、変速の信号はまずすべてリアディレイラーに送られ、リアディレイラーからフロントディレイラーに信号を送り変速する仕組みとなっています。

変速性能に関しては、前作のRD-R9150よりも58%も速くリアシフティングが行うので、驚くほど速い変速を実現しています。

リアディレイラーにワイヤレスユニット、充電器、スイッチを一体化し、よりコンパクトでシンプルなデザインとなっております。

更に、より広いギアレンジに対応できるように最大34Tまで使用できるような造りとなっています。

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フロントディレイラーも前作のFD-R9150よりも、前面部33%削減し、重量も96 gに削減。コンパクトかつ軽量な形状へと進化。

変速は45%も速い、最速のフロントシフティングを可能にします。

ワイヤレス機能は、電波干渉の少ない高いセキュリティと、一般的なワイヤレスプラットフォームより4倍速い処理速度、75%削減もの低消費電力を実現。

バッテリーの持続距離は無線で約1000km、有線接続では約1500kmと長時間の使用が可能となっております。

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シマノ史上最速のシフティング数字だけ見るとリアディレイラーの方が早いですが、実際に乗ってみるとフロントの方が早く感じると思います。

変速と言うものは、ディレイラーを動かしチェーンを脱線させて行うものなので、ギア比を上げるとチェーンやディレイラーにはより大きな負荷がかかります。リアディレイラーはギアの歯数差が少ないため、そこまで大きな力は必要ありませんがフロントディレイラーは歯数差が大きいため特に大きな負荷がかかります。

その為今ままでの、フロントディレイラーでもそこまで気になるほどではありませんが、少々もたつきがありましたが新しいDURA-ACEではそこが改善され驚くほど速いシフティングを実現しています。その為、もちろんリアのシフティング速度も向上していますが、フロントの方が感じやすいと思います。

パワーロスしにくいクランク

クランクは構造から見直しが図られ、剛性を増すためにクランクアームが太くなり、ほんのわずかなペダルストロークも無駄にせず、中空アームと中空チェーンリングによって重量を最小に抑えながら、剛性およびシフティング精度は最大化。

見にくいですが、アームの中央部分にくぼみがつけられているのは、剛性を高めつつシューズとの接触を最小限に抑えるための機能です。

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クランクセットはアームの長さが160mm/165mm/167.5mm/170mm/172.5mm/175mmの6種類。

チェーンリングの歯数構成は50-34T/52-36T/54-40Tの3種類。

クランク長「160mm」、歯数構成「54-40T」が新たなとしてラインナップに加わっています。これだけ組み合わせの種類が多ければ、ライダーにピッタリなクランクセットを仕上げる事が出来ます。

また、今作もパワーメータクランクも登場。クランク長や端数構成などは以下の通りです。

165mm/167.5mmはチェーンリングなし
定価:¥156,849(税込)

170mmは(50-34T/52-36T/54-40T)の3種類
172.5mmは(50-34T/52-36T)の2種類の構成になり
定価:¥176,253円(税込)

もちろん両足計測可能なモデルなので、よりデータを細かく分析できます。私もパワーメータ付きの物を使っていますが、サイクリングからトレーニングの時まで、意識することでより楽に走行する事が出来ますよ。パワーメータ付きクランクはスタッフ一押しです。

スプロケットとチェーン

スプロケットは12速化に伴い、スプロケットは11-30T、11-34T、11-28Tの3つが登場。

11-30T 11 12 13 14 15 16 17 19 21 24 27 30
11-34T 11 12 13 14 15 17 19 21 24 27 30 34

11-30Tでは中間ギアに16Tを追加することで11Tから17Tまでロー側1T刻みというクロスレシオを実現。

11-34Tはフロントインナー34Tと組み合わせれば1×1のローギアを実現する事が出来ます。

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11-30T

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11-34T

そして今回から、HYPERGLIDE+と言うテクノロジーを採用。もともとMTBに使われていた機構ですが、これを使うことによりシフティング速度を上げながら、トルクを掛けてもスムーズで高精度なシフト操作が可能となります。

チェーンはMTBですでに使用されている既存のCN-M9100(12S)を使用。フロントチェーンリングとカセットスプロケットの歯と接するインナープレートの面積を広げることでチェーン保持力を向上させています。

CN-M9100

④優れたブレーキコントロール

まったく新しいモノボディ構造の設計により、キャリパーの軽量化に成功するとともにパッドクリアランスを拡大することで、より静かな乗り心地を実現てくれます。

さらに、ブレーキローターはMTBに使われていたRT-MT900は「ICE TECHNOLOGIES FREEZA」と言う加工が施されているローターを、使うことにより軽量化と共に制動力が向上しています。

「ICE TECHNOLOGIES FREEZA」はこちらの記事でご紹介しております

また、BR-R9270ブレーキキャリパーはR9100シリーズとは互換性がありませんのでご注意ください。

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キャリパーのパッドクリアランスを10%拡大することによって、車体を振ったときやローターが変形した時に、ブレーキローターとブレーキパットが干渉しにくくなったほか

レバー(ST-R9270)もST-R9170に対して「コントロールエリア」を13%広げることで、ブレーキコントロールも格段にしやすくなっています。

新しくなりホイールロックしづらくなったことで、ライダー自身がコーナーやダウンヒルでのスピードコントロールが容易になった為、安定性が向上しさらにバイクコントロールがしやすくなりました。

シマノ・BR-R9200

冒頭でも触れましたが、一部のトッププロチームの要望に応え、今回リムブレーキのモデルもラインナップされます。

ただ一点注意して頂きたいのが、リムブレーキのモデルはセミワイヤレスではなく有線のみのラインナップとなりますのでご注意ください。

サテライトシフタードロップ

レースなどをしている方だと、スプリンタースイッチを使う方は多いのではないでしょうか。今回から名称が「サテライトシフタードロップ」と名前を変え登場。

今までと同じように、ドロップハンドルにつけるタイプと、ハンドルトップにつけるタイプがラインナップ。

そして今回から、加工が必要になりますがハンドルバーに埋め込みすることも可能です。これによりハンドル周りをスッキリさせることができ、エアロ性も向上させることができます。

⑤パフォーマンスホイール

R9200シリーズでは36mm、50mm、60mmという3種類のリムハイトを展開する事で、登りから平坦レースの高速巡航まであらゆるシチュエーションにも対応できます。

いずれもディスクブレーキモデルとリムブレーキモデルが用意され、リムブレーキはプロレースを踏まえてチューブラーモデルのみの展開となっています。

まず紹介するのがC50。今回のR9200シリーズの中でも最も万能なモデルです。

前モデルのC40よりも軽量でありながらも、前モデルのC60とほぼ同等のエアロダイナミクスを備えています。タイムトライアルからクリテリウム、起伏のある地形で活躍する超万能型ホイールです。

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C36は、圧倒的な軽さを誇るホイールセットです。

可能な限り軽量化し、こぎ出しは軽く超級山岳の登り坂やコーナーでも、驚く程軽い乗り味を提供してくれます。

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C60は平地で圧倒的な推進力を発揮するホイールです。

エアロダイナミクス効率と横剛性に優れ、平坦ステージとタイムトライアルはもちろんの事、剛性が高くなっているので特にコーナーで、ライダーの力全てが推進力となります。

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そして、今回のホイールセットはフロントとリア別売りになるため、前後でリムハイトを変えることもできます。更にリムブレーキ、ディスクブレーキ問わず全ハイト価格は同じです。

定価(税込)
フロント:¥107,690円
リア  :¥125,840円

私も正直30万強ぐらいだと思っていたので、最新の高性能デュラエースのホイールが前後セット22万弱で購入できるのなら、かなりお得なのではないでしょうか!

フリーボディーについて

そして、今回のホイールのモデルチェンジで大きく変わったところは、12速化に伴いフリーボディ―の変更。

今までのフリーボディではスプロケット側の歯が嚙みこんでいたため、それを改善するために12速用の専用設計となっております。スプロケットとフリーボディ―の爪を細かくすることにより噛みこみを改善しています。その為、12速フリーボディに11速のスプロケットは取り付け不可となりますので、ご注意ください。逆で11速用のフリーボディ―に12速のスプロケットは使うことができます。

入荷数と価格

気になる新型DURA-ACEですが、初回入荷分はグループセットの先行販売となり、入荷時期などは10月中旬を予定しております。そして、グループセットの内訳は以下になります。

油圧ブレーキセット

・リアディレイラー、フロントディレイラー、クランクセット170mm(50-34T or 52-36T)、デュアルコントロールレバー、カセットスプロケット(11-30T)、前後ブレーキ、ディスクローター、バッテリー、EW-SD300 2本、EW-EC300A、チェーン

\453,865(税込)になります。

入荷数が世界規模でかなり限られているため、店頭には6セットしか入荷いたしませんが、今現在すでに5セットご成約を頂いている為予約枠は残り1セットとなります。ご予約は早いもの勝ちになりますので、ご検討の方は当店にご来店いただき、スタッフへご相談ください。

パワーメータークランクにつきましても、年内入荷分の見込みは立っていませんが、新型DURA-ACE、新型ULTEGRAともに、初回注文分を、ほとんどのサイズで発注しています。

パワーメータークランクにつきましては、単品での販売もいたしておりますので、早く欲しいという方は、当店の初回発注分のご予約を承っております。一度、ご来店いただきスタッフにご相談ください。

スタッフ一同、みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

 

 

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